ガラス窓のない家

現代住宅のガラス窓は、日本固有の軒下や縁側などの「うち」と「そと」の曖昧な境界空間を排除しており、季節や天候などの移行する外部環境を最大限に享受することを拒んでいる。

家のガラス窓を全て取り払ってしまう。

すると、壁は厚みをもち、「うち」と「そと」に多様な距離感をつくりだす境界空間が生まれる。壁が薄いところでは、絵画のように切り取られた風景から「そと」の環境がダイレクトに「うち」へ入り込む。壁の厚いところでは、開口部が家具や部屋のように振る舞い、「そと」の環境がゆるやかに「うち」へ滲む。

ガラス窓のない家は、生活と自然環境が壁の厚みに寄り添い合うことで、「うち」と「そと」が曖昧に共存する家である。

Year

2009

Competition

第26回JIA東海支部設計競技(アイディア)

Theme

うちとそと

Type

住宅

Jury

永山 祐子、奥野 美樹、清水 裕二、鈴木 達也、

鳥居 久保、向口 武志、六鹿 篤、吉川 代助

Prize

39選

Publication

ARCHITECT 2009年12月号